建賠保険 廃止? 特約追加
ついこの前まで大雪に凍えていたかと思うと、
あっという間に春が来た感じです。
さてこの年度末の時期には、我が事務所に必ず「建築家賠償責任保険」の更新の連絡がきます。
この保険については、一般の方は聞きなれないと思いますが、設計事務所が自己の何らかの不具合により、
賠償責任を負った場合の補償をカバーする保険です。最近では多くの設計事務所が加入していると思います。
腕前もわからない見知らぬ第3者の設計を保証するというものでなかなか難しい保険です。
つい先日、衝撃的なニュース「全日本建築士会の建築家賠償責任保険を廃止」が流れました。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20140225/652769/
おいおい、ふざけんな掛け捨て保険じゃないぞ。家は残るんだよ!
まぁこの保険を引き受けるには、かなりの資金が必要なはずですが、
簡単に「ハイ!おしまい」と言えるほど、軽いものではない保険。
加入者(もっと言えば、その事務所が設計した建物)をちゃんとカバーするような対応を願いたい。
しかし怖い! この保険は、掛け続けないと保証が無くなってしまうというタイプ。
つまり違う保険に入りなおした場合、それまでに設計した物件は対象外となる恐れもあります。
今後の対応を注視したい。
うちもこの種の保険に加入しているのですが、幸い違う会社のものなので、胸を撫で下ろした次第。
下の写真が、うちの加入保険。こちらは対照的に保証内容をパワーアップ!
今春から特約保証を追加ラインナップ。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20140212/651310/
特約内容は、以下です。
①構造設計ミスをカバー
②設計ミス(構造以外)で法規違反をカバー
③調査中の事故をカバー
お客さんにしてみれば、③以外は勘弁してくれよという感じでしょう。
ただどんなに注意してもミスの可能性はあるのですから、少しでもお客さんにマイナスにならないように
保証されるのであれば、いいのですが。
厄介なのは、保険屋って、いざ払ってとなると何だかんだいって払いを逃れようとする姿勢があるところ。
我々設計としては、こういうミスの無いように慎重に設計を進めていくしかないですなぁ。