管理建築士講習
8/29に東京ビッグサイトにて行われた第1回東京開催の「管理建築士資格取得講習」というものに出席してきました。
一般の方には、あまり聞きなれない講習名だと思いますが、今年初めて作られた講習でありわれわれ建築業界にいる者も初体験です。
言わずもがなの「姉歯先生」による構造計算偽装問題に端を発して、建築基準法をはじめ関係制度の見直しにより建築士法の改正により「管理建築士」も資格要件が強化されました。この資格を問うのが今回の講習であります。
ちなみに管理建築士とは、簡単に言いますと野球でいう「監督」といったものです。チームの選手起用に始まり、戦略などを決定していきます。オーナーではありません。(オーナー兼監督も多いですが)
さて講習ですが、朝9時から夕方6時まで休憩をはさみながらみっちり丸1日あり、最後に「修了考査」なる試験。今回の諸改正の内容と倫理及びトラブル防止対策などを中心とした講義でした。これに合格しないと、管理建築士となることはかないません。
一言で言うと、「禅修行」。
丸一日、身動き一つ出来ない狭い椅子に座らされ、「悪いことをしてはいけない」、「お前たちは、このままでは駄目だ」、「改心したか」、「これからはすごい罰があるぞ」といったお話を聞き続け、最後に考査にて「悟りました!、改心しました!」と確認するような感じです。
戦々恐々としていた試験自体は、特にどうということもなく、テキストを見ずとも合格ラインはとれるでしょう。最後に試験があるということで講義を真剣に聞くという効果がある以外は全く意味がないものです。
日頃、真面目にお仕事している建築士にとっては、あまり大きな意味はないでしょう。
気になるのは、一般の方々に対して、講習や考査を加えたから問題は少なくなったよと言ってしまうことです。