横浜市都筑区マンション 不同沈下 杭工事偽装


またマンションで「偽装発覚」とのニュース!

杭工事 アースドリル工法
杭工事 アースドリル工法 出典:一般社団法人 日本基礎建設協会HPより

このマンションは、都筑区のララポート横浜に隣接する「パークシティLaLa横浜」、4棟705戸、地上12階建ての大型分譲マンション。

事業主の三井不動産レジデンシャルの調査では、52本の杭のうち28本を調査しうち6本が支持層に達していないらしい。 また2本が支持層への深度不足とのこと。

施工者である三井住友建設の調査で施工データの改ざんが発覚し、旭化成建材が偽装を認めたとのこと。

ニュースを見たときには、杭工事不良と聞いてまた横浜市か!思いました。

昨年2014年6月にも、住友不動産+熊谷組タッグによる「パークスクエア三ツ沢公園」で、ほぼ同様の杭工事不良による不同沈下、傾斜が報じられました。保土ヶ谷区三ツ沢に馴染みがあるのでよく覚えています。

記事には、居住者のインタビュアもあり、当初の三井不動産サイドの回答では、「東日本大震災の影響だ!」といったとか! こう言い切る感覚がある意味凄い! 凄すぎて呆れるぞ! ビックリ!

1棟だけに顕著に影響がある方が心配だろうに!

さて地盤についてですが、横浜市は傾斜地も多く、海浜エリアや河川も多いので、軟弱地盤も多く、 横浜市ではネット上でかなり積極的に、各エリアのボーリングデータ情報を開示してくれています。

それが「行政地図情報提供システム」です。 一般に開放されていますので一度ご覧ください。

http://wwwm.city.yokohama.lg.jp/agreement.asp?dtp=3&npg=%2Findex.asp

問題のマンションが立つエリアは、JR鴨居駅北部に位置しており、横浜市提供の近隣ボーリングデータをみると、かなりズブズブの地盤であることが分かります。支持層は約-15mほどのところにあり、そこまでの途中の層は自沈もするかなりの軟弱地盤です。

boring data
ボーリングデータ サンプル

 

 

 

 

 

 

明らかに要注意地盤であり、何らかの地盤補強が必須、かつ確実な施工が求められます。ネット上の地盤解説では下記のように記載されている「氾濫低地」と呼ばれるエリアです。

この周辺は、鶴見川や早渕川流域に広く分布する標高の低い平坦面にあり、地下水位が高く、軟弱な粘土やシルトが厚く分布しているため、長期的な沈下(圧密沈下)が問題になっている場所が多く、適切な基礎補強策が必要となる。

ではなぜこんな要注意地盤なのに不良工事となったのか? なぜ見つからなかったのか?

ネット記事には、下請子会社である旭化成建材がデータ改ざんを認めているとありますが、

偽装指示したのは、旭化成建材の担当者なのか?、それとも三井住友建設の担当者なのか?

さらに下の孫請け会社の杭施工会社なのか?

前述の近隣ボーリングデータを見るに、支持地盤までは中間支持層もないので支持層を見誤ることはまず無いと思うのと、現場杭施工技術者は、経験的に支持層に達しているかどうかは、感触からかなりの確率で判断できたと思いますね。

 

正直言って、設計監理・施工、そして検査機関が一体の場合、報告書データを改ざんされると、監理者は、余程の事が無い限り杭工事などは特に不正を見つけることができないでしょう! かなり細かく現場に足を運んで、杭長さを確認しない限りね!

本来の工事チェック指針では、支持層への根入れ確認は、抵抗値やサンプル採取により確認が必要となりますが、検査する側が組織に属してしまうとなかなか困難です。

防止策のお勧めとしては、必ず重要な検査関係は、工事とは別発注にして第3者機関に検査を依頼し、しっかりとオリジナルデータを採取して検査を行うことです。

これは販売事業者が発注すれば良いことで難しいことではないはず。

これだけでもかなりの不正防止策にはなると考えます。

それにしても、1棟だけ傾いたということは、偽装が行われた杭が「ある一方向(沈下した側)」に偏っていたと想像される。偽装杭が綺麗に万遍無く基礎下に分布していたら、なかなかわからなかったでしょうね。

経年により沈下はしていくでしょうが!

つまり現在傾いていない棟においても、偽装杭が存在する可能性は消えていないということです。

どこまで適正に補修、改修できるのか?心配です。なかなか簡単にはいかないはず。

出来るだけ早期に解決策を提示していただけることを祈るばかりです。